韓国昔話(仲睦まじい兄弟)


仲睦まじい兄弟

昔、ある村に仲がいい兄弟が暮らしていました。兄弟は餅一切れが手に入っても、「兄さん、お先にどうぞ!」「弟、お先にどうぞ!」豆一握りが手に入っても、「兄さん、お先にどうぞ!」「弟、お先にどうぞ!」お互いを面倒見るために忙しかったでしょう。「とんでもないです。兄さん、お先にどうぞ!」「おお、弟、先にでも!」今年はどの年より稲がすくすく、粒がもちもち、農作業がとてもよくできました。「弟が今度、結婚するから、稲がもっとたくさん必要だろう。私たちのを少し持っていってあげよう。」「よいしょ!もう、できた。」「兄さんは家族が多いから、稲がもっとたくさん必要だろう。私たちのを少し持っていって差し上げよう。」「もう、できた。」「おかしい。昨日、明らかに稲の束を一荷、持っていっておいたのだが、どうしてそのままなのだろう?」「昨日よりたくさん持っていっておこう。」「昨日、あまりに少なく持っていって差し上げたのか?」「あれ!どうなってんの、一体全体?どうして、そのままなの?」「おやっ!どうして、またそのままなのだろう?」今度、兄弟は以前よりはるかにたくさんの稲の束を背負って、お互いの田んぼに向かって歩いて行きました。「あれっ、これは誰かな?弟ではないか!」「あれっ、兄さんではありませんか?今晩、どこへ?」そのときようやく、兄と弟は稲の束がどうしてそのままだったのか、知ることになりました。「兄さん、ありがとうございます。」「弟よ、私はもっとありがたいな。」その後も、兄と弟は、餅一切れ、豆一握りでも分けて、仲よく暮らしましたとさ。

의좋다 仲がいい、睦まじい
쪽 切れ、片
생기다 手に入る
아우 弟
줌 握り(一握りの分量を表す単位)
서로 互い、双方
챙기다 取りまとめる、準備する、面倒を見る
느라 ために、ため
어허 ははあ、うむ、おお、はあ
벼 稲
무럭무럭 すくすく
낟알 粒
탱글탱글 もちもち、ぷりぷり
농사 農事、農業、農作業作業
혼인 婚姻
영차 よいしょ、えいや
식구 家族
분면히 明らかに
볏단 稲の束
짐 荷物、荷
놓다 ~しておく
이런 あら、まあ、あれ
어떻게 된 거야? どうなってんの?
도대체 一体全体、一体
훨씬 はるかに、ずっと
지다 背負う
논 田、田んぼ
행하다 向かう
걸어가다 歩いて行く
그제야 そのときになって初めて、やっと、そのときようやく