韓国昔話(コブ爺さん)



 

コブ爺さん

昔、ある村に顎の下に大きなコブがぶら下がったお爺さんが住んでいました。お爺さんは貧しかったけれど、心が善良で歌を上手に歌いました。ある日、芝刈りをして、日が暗くなり、家に帰ろうとしたのだが、ぱらぱらと雨粒が落ちました。お爺さんは粗末な家一軒を発見して入って行き、歌を歌い始めました。「よいやさ、よいやさ!おお!いいぞ!」この時、歌声を聞いた鬼たちが家の中に入って来ました。「お爺さん、歌声を一度聞いて、よかったです。」鬼たちは笑って、お爺さんに、どのようにすれば、歌を上手に歌えるのか尋ねました。コブ爺さんは鬼が怖くて、全身がぶるぶる震えたけれど、とぼけた感じで、コブを触り、言いました。私の歌ぁこのコブから出てくるのかな?」すると、鬼たちはコブをぱちんと叩いて、ぷっつりと取って、鬼の棒をおみやげにあげました。コブ爺さんはコブも取れて、鬼の棒ももらって、大金持ちになりました。一方、このニュースを聞いた隣村の欲張りなコブ爺さんは、すぐに粗末な家まで走って行き、歌を歌いました。「よいや、よいや、エヘヤ!」「お爺さん、また来られたね!」「あ、鬼たちかい?私の歌声どんなかい?」「このコブから出て来るんだね。」「そのひどい歌の実力で何を!」「前回くれたコブも偽物なので、どこを騙そうとするの?」「このコブまで、持って行ったらいい!」鬼たちは、コブ爺さんの顎にコブをもう1つ、くっつけてあげました。欲張り爺さんはコブを取りに行ったが、コブがもう1つ増えて家に帰りましたとさ。

혹부리 顔にコブのある人
턱 顎
혹 コブ
달리다 ぶら下がる
마음씨 心、気立て
나무를 하다 芝刈りをする
후두두 ぽたぽた、ぱらぱら、ぽつぽつ
빗방울 雨の滴に雨粒
허름하다 粗末だ
한채 一軒
얼씨구나 절씨구나 よいやさ、よいやさ(祭囃子のかけ声)
노랫소리 歌声
어허 おお
영감 年老いた男性の尊敬語
~소 子音語幹に付く ~오 
온몸 全身
벌벌 ぶるぶる
떨리다 震える
능청 とぼけた、しらばくれた
톡 ぱちんと
뚝 ぽきっと、ぷっつりと、ぴたりと
떼다 剥がす、切る、離す
방망이 棒、バット
냉큼 ただちに、早く、すぐに
형편없다 ひどい