韓国昔話(犬と猫)


犬と猫

ある村に犬と猫を飼っている貧乏なおばあさんが暮らしていました。ある日、川に出かけると、漁師に捕まった鯉を見ました。「まあ、可哀想だ。」「涙を流しているね。」心の優しいおばあさんは、お金をはたいて鯉を買った後、川に放してあげました。すると、川から、目映いばかりに輝く光が出て、ひとりの子供が出て来て言いました。「おばあさん、助けてくださり、ありがとうございます。」「助けてくださったご恩で、この竜宮の玉を差し上げます。」知ってみると、放してあげた鯉は竜王様の息子でした。竜王様の息子がくれた玉は誠に不思議でした。そっと擦って「家!」と言えば、家が出来て、そっと擦って「米」と言えば、米が出来ました。竜宮の玉のおかげで、おばあさんのところの家は金持ちになりました。この噂を聞いた
隣村の欲張りなおばあさんが訪ねて来ました。「ここ、そんなに不思議な玉があるんだそうですね。」「その玉をちょっと見せてください。」「あらまー、玉、本当にきれいですね。」欲張りなおばあさんは内緒で竜宮の玉を偽の玉とこっそり入れ替えて逃げました。おばあさんは以前のように、また貧乏になりました。「ワンワン!その意地悪なおばあさんが持って行ったのに間違いない!」「ニャー、私たちが探しに行こう!ニャー」犬は猫を背中におんぶして、川を渡り、欲張りなおばあさんの家に到着しました。猫は納屋に入って行き、かしらの鼠を捕まえて言いました。「玉を持って来なければ、皆捕まえて食べるつもりだ!」鼠たちはバラバラに散らばって、おばあさんの家をくまなく探して、玉を探して来ました。「ニャー!私たちが玉を探した!」「ニャー、さあ行って、おばあさんに届けて差し上げよう!」猫は玉を口にくわえて、犬におんぶされて、また川を渡りました。暫し川を渡った犬が猫に尋ねました。「猫よ、玉をちゃんとくわえているかい?」「玉をちゃんとくわえてる?」「猫よ、どうして答えないの?」「ちゃんとくわえている。」ドブン!そのせいで、うっかり玉が川に落ちてしまいました。「それしきの玉!知ったこっちゃない!ワンワン!」犬は不満をぶつぶつ言って、家に帰りました。猫は日が暮れるまで川辺をうろうろする。水に押し流されて来た魚にがぶりと噛みつきました。「ニャー、ちょうどお腹がすいてるので、よかった!」猫は魚を一口ぎゅっと噛むと、魚のお腹から竜宮の玉がぽんと飛び出しました。猫のおかげでおばあさんはまた金持ちになりました。おばあさんは玉を探してくれた猫を家の中で飼いました。その後に猫は家の中で、犬は家の外で暮らして、互いに、唸り声をあげ、いがみ合いましたとさ。

키우다 飼う
어부 漁夫、漁師
잡히다 捕まる、取れる
잉어 鯉
가엽다 可哀想だ、哀れだ、いたわしい
털다 はたく
놓다 放す
휘황찬란하다 きらびやかだ、まばゆいばかりに輝いている
용군 竜宮
구슬 玉
용왕 竜王
신기하다 不思議だ、珍しい
쓰윽 そっと、すっと
비비다 こする
이웃 隣
다면서요 だそうですね
슬쩍 こっそり、そろりと、すっと
바꿔놓다 置き換える、入れ替える
달아나다 逃げる、逃げ出す
멍멍 ワンワン
못되다 悪い、意地悪だ、あくどい
틀림없다 間違いない、決まっている、確かだ
야옹 ニャー、ニャン
업다 おんぶする
건너다 渡る、越える、横切る
헛간 納屋
우두머리 かしら、親玉
붙잡다 捕まえる
뿔뿔이 ばらばらに、散り散りに、別れ別れに
흩어지다 散る、散らばる、散り散りになる
뒤지다 くまなく探す
전하다 伝える、渡す、届ける
업히다 おんぶさせる
물다 くわえる、噛みつく
지? 事実の確認を表す終結語尾
풍덩 どぶん、ポチャン、じゃぼんと
바람에 ~のせいで
빠지다 落ちる、はまる
그까짓 それくらいの、それしきの、そんな
알게뭐야 知ったことではない、どうでもいい
툴툴거리다 不満をぶつぶつ言う、不平をぶつぶつ言う
저물다 暮れる
도록 ~ほど、~まで、~よう
강가 川辺、川岸
서성이다 うろうろする
떠밀리다 押し流される
덥석 がぶりと
한입 一口
꽉 ぎゅっと
툭 ぽんと
튀어나오다 飛び出す
기르다 飼う
서로 互いに
으르렁거리다 いがみ合う、吠えたける、唸り声をあげる、うなる